フィナステリドを1日1mg以上飲んだら効果は?

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高い発毛効果を示すフィナステリドですが効果の程度は人それぞれ。あまり効かないからとオーバードーズ(過剰摂取)する人も後を絶ちませんが、様々なリスクがあることを理解しておく必要があります。

発毛剤の過剰摂取の効果

プロペシアに代表されるフィナステリドや比較的新しいデュタステリド、ミノキシジルといった発毛剤は私たちハゲにとっては救世主ともいえる存在です。

その効果には個人差があるものの、現状維持も含めればほとんどの人が効果を実感しているのは間違いなく、今現在使っている人も多いのではないでしょうか?

しかし、高い効果を示すとはいえ、「ツルツルがフサフサに」というほど劇的な効果があるわけではなく、現状維持に留まっている人も多いため「思ったより効果がないな」と感じることも。

発毛剤は効果が出るまでの期間を最低でも3~6ヶ月ほどは見ておく必要がありますし、前述のように劇的な効果は望めないため、じれったくなってオーバードーズ(OD・過剰摂取)してしまう人もいます。

確かにより多くの発毛剤を飲めば効果も大きくなりそうではありますが、実際にODして効果は高まるのでしょうか?そして副作用はどうなるのでしょうか?

フィナステリドの限度量

プロペシアやフィンペシアに代表されるフィナステリド内服薬の多くは、1錠に含まれるフィナステリドは1mg。1日の限度量も1mgとなっています。

つまり1mgの錠剤を1日1錠飲むのが正しい服用法です。

一方で個人輸入を用いると1錠にフィナステリドが5mg含まれているプロスカ―やフィンカーが簡単に手に入り、コストパフォーマンスの良さからこれを4分割して使っている方も多くいらっしゃいます。

ここでふと疑問に感じるのは「5mgの錠剤が存在するんだから飲んでも問題ないのでは?」という点。一般的なフィナステリド内服薬の5倍の量を含有するのであればそれだけ効果も高そうに感じます。

しかしこのプロスカーは前立腺肥大症の治療薬として製造されているもの。フィナステリド自体が元々前立腺肥大の治療薬として作られたため、この病の治療用としてプロスカーやジェネリックであるフィンカーは存在するのです。

これを4分割して1日1欠片(1.25mg)飲む分には大きな問題にはならないものの、1日1錠飲むとなると発毛剤としてのフィナステリドの限度量の5倍摂取することに。

前立腺肥大症という病を患っているのであれば1日5mgの摂取もやむなしでしょうが、男性型脱毛症(AGA)というのは髪の毛がハゲているだけで体はいたって健康体。その状況で5mgを摂取するというのはおすすめできません。

フィナステリドOD(過剰摂取)の効果は?

そもそもフィナステリドは多くく飲めば飲むほど効果が期待できる薬なのでしょうか?1日2mg飲めば1mgの倍の効果が得られるというのであれば、ハゲを治すためなら過剰摂取もやむなしという判断も理解できます。

本当はダメなんですけどね。

しかし、「2倍飲めば効果も2倍」なんて都合の良い話はないことがデータによって裏付けられている事実が。

フィナステリド0.2mgと1mgの比較

上図はフィナステリド0.2mgと1mg、そしてプラセボ(偽薬)の効果を比較した臨床試験のデータ。

フィナステリドは0.2mgと1mgを比べた場合、効果には若干の差しか現れないことが確認されており、仮に5mgのプロスカーやフィンカーを飲んだからといって5倍の効果が出るなんてことは決してない。せいぜい1.5倍程度が関の山でしょう。

これはプロペシアやフィンペシアを2錠飲むのも同様。一部ではこれで効果があったなんて声があるものの、基本的には1日1mg以上飲んでも効果は大きく変わらないため、フィナステリドのOD(過剰摂取)はおすすめしていません。

フィナステリド5mgはデュタステリド0.5mgより効果がない

フィナステリドを過剰摂取したからといってより高い効果が望めないことを示したデータは別にも存在します。

それはAGAの男性378名を対象に行われたもので、2015年に日本で発毛剤として認可されたデュタステリド0.05mg、0.1mg、0.5mg、2.5mgの4用量と、フィナステリド5mg、そしてプラセボ(偽薬)の計6つを比較した臨床試験。

この中で示された6ヶ月後の本数の変化がこちら。ちなみにデュタステリド0.05mgは有意な効果が確認でなかったため除外しています。

髪の毛増加本数
プラセボ —32.3本
フィナステリド5mg +75.6本
デュタステリド0.1mg +78.5本
デュタステリド0.5mg +94.6本
デュタステリド2.5mg +109.6本

この試験では一般的なフィナステリドのAGA治療薬である1mgの5倍の用量となる5mgが用いられていますが、最もポピュラーなデュタステリドの用量となる0.5mgを下回る結果に。

それどころかデュタステリド0.1mgとほぼ同じ効果…

このフィナステリドよりデュタステリド0.1mgの方が効果が高いという現象、2016年に認可されたザガーロの臨床試験でも同様の効果が出ているんですよね。

フィナステリドとデュタステリドの効果比較

ただしこちらはフィナステリド1mgとの比較になっています。この2つのデータを総合して考えると、フィナステリド1mgも5mgも効果に大差はないということになります。

加えて、フィナステリドを5mgも飲んでいたずらに副作用リスクを高めるくらいなら、ザガーロやベルトリドに代表されるデュタステリド0.5mgを飲んだ方が効果が高く副作用が少ないことも裏付けられているのです。

この2つの試験はどちらも科学的根拠と呼べるほど厳格な臨床試験となっており、効果の傾向もほぼ同様であることからも信頼性は極めて高いことも付け加えておきます。

一部のAGAクリニックでは1mgで効果がない場合、さらに増やすケースもあるようですが、その行為に明確な科学的根拠はありません。

結論:フィナステリドは1mg以上飲んでもほとんど意味がない

フィナステリドの過剰摂取は副作用に注意

フィナステリドをOD(過剰摂取)しても思うような効果アップが望めないばかりか、副作用のリスクを高めてしまう結果に。

フィナステリドを用量ごとに副作用を検証した試験はほとんど見当たりませんが、服用する量を増やせば副作用が発現する確率が高まるのは想像に難くありません。

そう、1mgでも性欲減退や勃起障害など性機能障害の副作用が出がちなフィナステリドを過剰摂取すれば高確率で強い副作用が出ることが予想されます。そういった意味でもフィナステリドは1mgに抑えておくべき。

フィナステリドはODでも副作用リスクは変わらない?

常識的に考えればフィナステリドの用量を増やせば増やすほど副作用リスクが高まりそうなもの。しかし必ずしもそうとは言い切れないデータも示されていたりします。

上記したデュタステリドとの比較試験。フィナステリド5mgを用いた試験の副作用発現率は以下のようになっています。

副作用発現率
プラセボ 24%
フィナステリド5mg 23%
デュタステリド0.05mg 15%
デュタステリド0.1mg 29%
デュタステリド0.5mg 15%
デュタステリド2.5mg 28%

デュタステリドの副作用発現率は用量によりばらつきがあるものの、平均すれば22%ほど。フィナステリド5mgもほぼ同等ということになり、必ずしも高いわけではないことが確認できます。

それはフィナステリド1mgでも同様。

フィナステリドとデュタステリドの副作用

こちらでもフィナステリドとデュタステリドの副作用発現率はほとんど同じ。

この2つの臨床試験データを総合して考えると、フィナステリドの副作用発現率は1mgも5mgも変わらないことになります。

ただし、データにはばらつきや誤差があるうえ、副作用の重篤度という数字に表れない点も気になります。発現率は同じでも症状の重さは違っているかもしれません。

1mgを超える用量というのはAGAに対しては過剰摂取ですが、前立腺肥大症の治療薬としては5mgまでOK。試験結果を見るに5mgまでなら大きな悪影響はないようにも見えますが…

とはいえ、1mgも5mgもほとんど効果が変わらないのであれば、わざわざ過剰摂取をする必要はないのではないでしょうか。

発毛剤はODより根気よく飲み続けることが大事

フィナステリドをはじめとした発毛剤はヘアサイクルの都合上効果が出るまで早くても3ヶ月以上はかかり、多くは最低6ヶ月以上の服用を推奨しています。また個人差が大きいため効果が出ない人がいるのも事実です。

そのため「なかなか効果が出ない」と焦る気持ちが出てくるのも理解できますが、とにかくまずは6ヶ月~1年しっかりと使ってみて下さい。

それでも効果を感じられず、またどうしても髪を生やしたいのであればフィナステリドの量を増やすのではなく、より効果が高いデュタステリドに替えたり、ミノキシジルタブレットを併用したりしてみてください。

フィナステリド1mgとミノキシジルタブレット10mgの併用は長く「最強の組み合わせ」として君臨しており、多少の副作用は覚悟しなければならないものの、その効果は大きなものになります。

一方「ミノキシジルは飲みたくない」「すでにその組み合わせで飲んでいて効果が出ない」という方は、フィンペシアなどのフィナステリドをデュタステリドに替えてみるべき。

デュタステリドに馴染みがない方もいらっしゃるかもしれませんが、2015年に日本でも正式に認可された発毛成分で、現在はAGAクリニックなどでザガーロが処方されています。

ただ、こちらはプロペシア以上に高価なので、発毛剤に詳しい場合個人輸入で購入するジェネリックを使う人が多くなっています。

なかなか効果が出ないからといってプロペシアやフィンペシアを1日2錠飲んだりプロスカーやフィンカーを1錠飲んだりするようなことは絶対にやめて下さい。

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