フィンジアのキャピキシルとピディオキシジル
ミノキシジルの3倍の育毛効果を持つとされるキャピキシルを配合する育毛剤といえばボストン、ザスカルプ5.0C、Deeper3Dの三つ巴の様相を呈していますが、それを崩すべく登場したキャピキシル育毛剤が「フィンジア(FINJIA)」です。
このフィンジアは5%のキャピキシルを配合している点において他のキャピキシル育毛剤と同様ながら、発毛剤ミノキシジルに子酷似した分子構造を持ち「ミノキシジル誘導体」とも呼ばれるピディオキシジルを業界最多の量を配合。
加えてキャピキシルやピディオキシジルを毛根までしっかり届けるゲートアクセス理論を採用するなど、他の育毛剤にはない強みも。
価格面でも他のキャピキシル育毛剤に比べ抑え目になっており、後発だからこその強みを如何なく発揮しているのがこのフィンジアなのです。
そんなフィンジアの魅力について順を追って見てみましょう。
フィンジアに含まれるキャピキシルとは?
フィンジア(FINJIA)の成分でまず取り上げなければならないのは当然ながらキャピキシルになります。
キャピキシルはアカツメクサから抽出されるエキスとアセチルテトラペプチド-3という成分を合成したもので、ミノキシジルの3倍の育毛効果があるとされています。
育毛に興味のある方なら誰しもが聞いたことがあるであろうこの「ミノキシジル」は世界中で発毛効果が認められており、医療機関で処方されるプロペシアなどのフィナステリド内服薬と並ぶ発毛剤です。
ちなみにミノキシジルを5%配合したリアップX5プラスの効果は以下の通り。
使用5ヶ月の段階で90%以上の人に薄毛改善効果が見られ、1平方センチメートルあたり平均して髪の毛が21本増えるという臨床データがあります。薄毛でない人は1平方センチメートルあたり120~150本の髪の毛が生えているため、21本増えればそれなりの効果を実感できるはず。
このミノキシジルの3倍の効果を持つとされるキャピキシルを5%配合したフィンジアには期待を抱かずにはいられませんよね。
キャピキシルは本当にミノキシジルの3倍?
フィンジアに配合されるキャピキシルはミノキシジルの3倍の効果…とはいっても、高い発毛効果を示すミノキシジルの3倍なんてにわかに信じがたいですよね。
これを裏付けるデータとして有名なものに右のグラフがあります。
これはキャピキシルを開発したルーカス・マイヤー・コスメティックス社が行った試験の結果。実際にミノキシジルの3倍の効果があったとされます。
ただしこれは培養した細胞を用いたもの。実際の人間に使用した結果ではないため、これを100%鵜呑みにすることはできません。そんな声を見越してか、開発メーカーは人の頭皮に使用した臨床試験のデータも公表しています。
キャピキシルの臨床データ
キャピキシルを開発したカナダのルーカス・マイヤー・コスメティックス社が公表している臨床試験データで最も印象的なのがこれ。
これは左が成長期の髪の毛が増えた割合を示したもの、右が休止期の髪の毛が減った割合を示したもの。どちらもプラセボ(偽薬)とキャピキシル5%ローションでの比較になっています。
キャピキシルローションを4ヶ月間使った結果、成長期の髪は13%増えたのに対し、休止期の髪の毛は29%も減っています。プラセボ群が成長期の髪を2%減らし休止期の髪を23%増やしている点を考慮すると、これは非常に大きな差といえます。
これを踏まえ、成長期の髪の毛の本数を休止期の髪の毛の本数で割ったA/Tレシオはこのようになっています。
キャピキシルを使用した群では46%増加したのに対し、プラセボ群は33%減少しています。このようにキャピキシルが髪の毛を活性化しつつ脱毛を食い止めていることが立証されているのです。
ミノキシジルの3倍の効果があるかは未知数
フィンジアに配合されるキャピキシルに高い効果があるのは疑いようがないものの、この臨床試験は比較対象としてミノキシジルを用いていないため、人間が使用した際に3倍の効果があるのかまでは示されていません。
培養細胞に使用するのと違い、人間の頭皮は角質層や皮脂で守られているため条件が大きく異なります。
毛根までしっかりと届くことを前提とするならミノキシジルの3倍の効果が期待できるのかもしれませんが、毛根までは様々な障害があるため現実的には「3倍」は言い過ぎな印象を受けます。
ただフィンジアは後述するゲートアクセス理論を採用し浸透力を高めていますので、少なくともミノキシジル以上の効果は期待できるでしょう。
副作用がないキャピキシル
強力な発毛効果を持つミノキシジルは本来は高血圧患者向けの血管拡張剤。
主作用の血管拡張に対し副作用として多毛症の症状が出ていたことが注目され、今では多毛症による発毛効果を主作用とし、血管拡張による低血圧やめまいなどが副作用という認識に変わっている背景があります。
血管拡張剤として作られたミノキシジルをそのまま発毛剤とて転用している事から低血圧やめまい、動悸などの副作用が出る事は想像に難くなく、それを嫌ってミノキシジルを使わない方も非常に多いのが実情です。
一方キャピキシルは、ミノキシジルの3倍という非常に高い育毛効果を持ちながらも、ミノキシジルのような副作用の心配はないとあって一気に注目される成分となりました。
ただ、このキャピキシルを配合した育毛剤はすでに複数発売されており、またこれらの育毛剤やフィンジアが配合するキャピキシル含有量はすべて5%となっていますので、この時点ではフィンジアの優位性はないと言ってもいいでしょう。
フィンジアに配合されるピディオキシジルの効果
フィンジアのキャピキシル含有量こそ他のキャピキシル育毛剤と同じですが、違うのはそれ以外に成分。特に注目されるのが「ピディオキシジル」。これはミノキシジルに近い分子構造を持っているとあって近年注目を集めています。
パッと見ると全く同じ構造に見えますが、よく見ると赤丸の部分が違うことに気づくと思います。
ミノキシジルは本来血管拡張薬として開発されたもので、後に副作用の多毛症が注目され発毛剤に転用された成分というのは上でも書きましたが、低血圧やめまい、かゆみ、炎症といった副作用が問題視されていました。
そんなこともあり、血管拡張薬ではなく育毛成分として特化するために研究・開発されたのがピディオキシジル。ミノキシジルと同等の育毛効果を持ちながら副作用というネガティブな部分を削り取ることに成功しています。
ピディオキシジルの試験データも
ピディオキシジルを開発したクマールオーガニック社は同成分の作用と試験データを公表しています。かなり簡潔ですけどね。
行われた試験は培養細胞を用いたものとマウスに使用したものだけのようで、実際に人間に使用したものは見当たりませんでした。
ちなみにそのデータはこちら。
小さくて見にくいものの、ミノキシジルと比較していることがどうにか見て取れます。左が培養細胞を用いたもの、右がマウスの毛で試験したものになります。
ある程度推測になってしまいますが、グラフの形状からミノキシジルと同等もしくは少し高い効果が出ていることが確認できます。マウスの図に関しても中段のミノキシジルと下段のピディオキシジルは同等レベルの効果を発揮。
まだ新しい成分であるためデータが出揃っていないことは否めませんが、まつげの成長を促し長くするといった化粧品の分野ではすでに成功しており、これからピディオキシジルが育毛剤の主役に躍り出る可能性は十分にあります。
このピディオキシジルは同じキャピキシル育毛剤であるボストンも配合しています。しかしボストンが含有量1.5%なのに対しフィンジアは2%と業界最高の量を配合している点は大きな強みといえるでしょう。
■ミノキシジルと同等の効果が期待できる一方副作用はないピディオキシジル
■フィンジアのピディオキシジル配合量は業界最高
カプサイシンでキャピキシルとピディオキシジルを浸透
フィンジアはミノキシジルの3倍の育毛効果を持つキャピキシルと、ミノキシジルとほぼ同じ分子構造で同等の効果を期待できるピディオキシジルを配合しているとあって、その効果は非常に期待できるもの。
しかし頭皮に直接塗布する外用薬は常に吸収率との戦いでもあります。どんなに優れた成分も毛根やその元となる毛乳頭まで届かなければ意味はありません。
育毛剤は頭皮から吸収されるイメージがありますが、実際はその多くが毛穴から吸収されるため、育毛剤を使うタイミングとして最適なのが風呂あがりの毛穴が開いた状態です。
風呂からあがった後ドライヤーなどで髪を乾かしてからの使用をおすすめする育毛剤が大半であるものの、ドライヤーで乾燥させてしまうとせっかく開いていた毛穴が再び閉じてしまいます。
だからといって髪や頭皮が濡れた状態ではその水分で成分が薄まってしまい、頭皮や毛穴が水分を含んでいる分吸収率も悪くなってしまうジレンマが。
そこでフィンジアはカプサイシンの効果により毛穴を開かせ浸透させようという方法を考えたようです。
フィンジアのゲートアクセス理論
皆さんご存知のようにカプサイシンは唐辛子に含まれる成分で、高い発汗作用や脂肪燃焼効果でダイエットでも注目されている成分です。
このカプサイシンの発汗作用に着目し、カプサイシンの効果により発汗を促すことで毛穴が開きキャピキシルやピディオキシジルを送り込む…これがフィンジアが採用したゲートアクセス理論。
そもそもピディオキシジルはミノキシジルに比べ吸収されやすいとされているので、このカプサイシン効果でさらに浸透力を高め毛根への働きかけを強めています。
フィンジアの使用感などは「フィンジアを使ってみて分かった効果とその評価」で私が実際に使用しまとめているので、気になる方は覗いてみて下さい。
気になるフィンジア(FINJIA)の価格は?
キャピキシル5%配合に加え業界最高となるピディオキシジル2%配合、そしてカプサイシンによる浸透性の高さなどを売りに登場したフィンジアですが、気になる価格設定はどうなっているのでしょうか?
商品名 | 内容量 | 使用期間 | 価格 |
---|---|---|---|
単品購入 | 50ml | 1ヶ月 | 12,800円(税込) |
3本まとめ買い | 50ml×3 | 3ヶ月 | 34,800円(税込) |
定期コース | 50ml | 1ヶ月 | 9,980円(税込) |
単品価格では12,800円、多くの方が利用する定期コースでは9,980円となっており育毛剤の中では高価な部類といっていいでしょう。では他のキャピキシル育毛剤に比べるとどうなのでしょう?
まずは単品価格の比較をしてみます。すべて税込。
商品名 | 内容量 | 使用期間 | 価格(税込) |
---|---|---|---|
フィンジア | 50ml | 1ヶ月 | 12,800円 |
バイタルウェーブ | 60ml | 1ヶ月 | 11,880円 |
ボストン | 60ml | 1ヶ月 | 10,584円 |
Deeper3D | 60ml | 1ヶ月 | 13,860円 |
ザスカルプ5.0C | 80ml | 1ヶ月 | 15,000円 |
バイタルウェーブはフィンジアの後に発売されただけあって安価に抑えられていますが、キャピキシル以外の成分は含有量が分からないというデメリットが。フィンジアのキャピキシル5%、ピディオキシジル2%などの成分を考慮するとかなりお買い得な印象を受けます。
ただ、2017年の年末になってボストンが大幅に値下げし、単品価格では最安値に躍り出ています。ボストンはキャピキシル5%、ピディオキシジル1.5%と成分的にフィンジアと近いため、ちょっと悩ましい。
一方の定期コースはどうなのでしょうか?
商品名 | 内容量 | 使用期間 | 価格(税込) |
---|---|---|---|
フィンジア | 50ml | 1ヶ月 | 9,980円 |
バイタルウェーブ | 60ml | 1ヶ月 | 8,200円 |
ボストン | 60ml | 1ヶ月 | 9,504円 |
Deeper3D | 60ml | 1ヶ月 | 13,860円 |
ザスカルプ5.0C | 80ml | 1ヶ月 | 10,000円 |
こちらではバイタルウェーブの安さが頭一つ抜けており、ボストン、フィンジア、ザスカルプ5.0Cがしのぎを削っています。
発売した当初は最安値だったフィンジアも、バイタルウェーブが発売されボストンが大幅値下げした現在では価格的なアドバンテージがなくなってしまった印象。
商品的には良いんですけど、キャピキシル育毛剤はちょっと高すぎますよね。フィンジアももうちょっと値下げしてくれないかな?
ピディオキシジルが1.5%でも安い方がいいという人はボストンを、とにかく安さにこだわりリデンシルにも興味がある方はバイタルウェーブを検討してもいいのかもしれません。
フィンジアの30日間全額返金保証の詳細
最後にフィンジアの30日間全額返金保証について取り上げておきます。
インターネットを中心に販売する育毛剤の多くは、購入から一定期間であれば理由にかかわらず商品代金を返してくれる返金保証制度を設定しており、フィンジアも例外ではありません。
詳しい条件を見てみましょう。
- 適用期間は商品到着から30日以内
- 全額返金保証を利用できるのは、初回購入に限る
- 返品の場合は事前の電話連絡が必要
- 使用中の容器、用紙に記載した振込み口座を送付する
- 返品時の送料はこちらが負担
- 返金の際の振り込み手数料はこちらが負担
- 3本セット購入の場合は2本目を開封した時点で適用外になる
- 定期コース購入の場合は1本目のみ対象
- 返金制度を利用した場合、以後商品をご購入できない
これがフィンジアの全額返金保証の詳細になっており、全額返金保証適用時にかかる費用は送料と返金時の振り込み手数料のみと良心的な条件となっています。
フィンジアは初回割引などがないため、最初の1本の購入代金を返してもらえる全額返金保証は非常にありがたい。
30日間の全額返金保証が設定されている上に、定期コースであっても1回で中止や休止をしてもよいと公式サイトにも明記しています。気軽に試しやすい環境を整えている点は好感が持てます。
フィンジアのおすすめ度
ミノキシジルと同等の育毛効果があるM-034を配合し人気を集める育毛剤チャップアップやイクオスに比べると、フィンジアは価格は若干高くなりますしサプリメントも付きません。
ゆえに、キャピキシル5%とピディオキシジル2%の組み合わせにどこまで価値を見出せるかによってフィンジアの評価は決まるでしょう。
低価格のキャピキシル育毛剤が出てきたことで価格的なアドバンテージはなくなってしまったものの、キャピキシルと業界最大となる2%のピディオキシジルは色褪せていません。
実際フィンジアは数あるキャピキシル育毛剤の中でも1番の人気を誇っています。
悩ましいのはやはり育毛サプリメントが付くチャップアップやイクオスとどっちを使うかという点。価格的にもこの2つの方が安いですしね。
フィンジアは高価なだけに、まずは育毛サプリメントと育毛剤で体の内外から育毛を目指すことができるチャップアップやイクオスを試し、それでも薄毛が治らない場合はキャピキシルを配合するフィンジアを試してみてはいかがでしょうか。
返金保証 | 永久 | 初回割引 | ― | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
単品購入 | 7,400円 | 定期コース | 9,090円 |
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