フォリックスFR15に潜む危険 副作用に要注意

フォリックスFR15の副作用と危険性

ミノキシジルを用いた外用の発毛剤としては最強クラスとなる濃度15%のフォリックスFR15。それだけのミノキシジル濃度があれば効果も凄まじそうですが、実際はそうとも言い切れず副作用ばかりが目立つ可能性も。

ミノキシジル16%を配合するフォリックスFR16に次ぐ濃度のフォリックスFR15は、FR16ほど強烈すぎない成分な5,000円を切る価格で人気を集めています。

しかしそこは医薬品として使用されるミノキシジル。リアップX5プラスの3倍という濃度で配合すればそれなりの副作用リスクも付きまとう気もしますよね。

薄毛をこじらしている人にとっては救世主ともなりうるフォリックスFR15ですが、危険性はないのか?副作用はどの程度考えられるのかなど多角的に検証していきます。

    目次
  1. ポラリスNR-09の後継フォリックスFR15
  2. フォリックスFR15の育毛成分は?
  3. ミノキシジル15%は5%の3倍効くのか?
  4. フォリックスFR15の注目成分
  5. フォリックスFR15の副作用と危険性
  6. フォリックスFR15の値段
  7. フォリックスFR15の総評・まとめ

ポラリスNR-09の後継フォリックスFR15

ポラリスNR-09の後継フォリックスFR15

皆さんポラリスというミノキシジルを用いた発毛剤をご存知でしょうか?ポラリスシリーズは本気で発毛に取り組む人から絶大な人気を誇ったミノキシジル外用薬で、2017年秋頃まで販売されていました。

ただ、何らかのトラブルが発生したのかポラリスシリーズは販売終了となり、製造メーカーであるPolaris Research Laboratories社のサイトも閉鎖、同社の名で検索してもフォリックスシリーズのサイトがトップに出てきます。

また、フォリックスシリーズはポラリスの高い浸透力を実現した独自技術「リポスフィアテクノロジー」を使用しています。このことからフォリックスFR15を含むシリーズはポラリスシリーズの正式な後継商品と見ることができるでしょう。

ミノキシジルを15%配合するフォリックスFR15はポラリスではNR-09に位置します。実際に成分の大半は共通しており、効果もほぼイコールと見ていいかと。もちろん副作用も。

フォリックスFR15の育毛成分は?

ミノキシジル15%に加えアデノシンやプロシアニジンB2、アゼライン酸などが特徴的だったポラリスNR-09の後継商品となるフォリックスFR15。その成分は以下のようになっています。

フォリックスFR15
成分
純水
エタノール(SDA 40B-190溶媒)
プロパンジオール
ミノキシジル
乳酸
アジピン酸ジイソプロピル
ピロ亜硫酸Na
アデノシン
ミリストイルペンタペプチド-17
BG

PPG-26ブテス-26
PEG-40水添ヒマシ油
アピゲニン
オレアノール酸
ビオチノイルトリペプチド-1
メントールクリスタル
セイヨウハッカ油
ジブチルヒドロキシトルエン
アゼライン酸
酢酸トコフェロール
トリペプチド-1銅
ポリソルベート80
リシン
プロシアニジンB2
ビオチン
リン脂質
エスシン
シトステロール

実はフォリックスFR15は同シリーズの中でも旧製品であるポラリスと成分が近く、主要なものはほとんど同じ構成。

ポラリスNR-09は同シリーズの中でも最も人気があったため、これをベースにフォリックスシリーズを作ったのかもしれません。

フォリックスFR16との違いは?

フォリックスといえば最強の外用薬と名高いフラグシップモデルのFR16があります。これのミノキシジルは16%と濃度的には1%しか違いませんが、それ以外にどういった成分の違いがあるのか?

フォリックスシリーズはポラリスシリーズに比べ全体的に成分を共通化しているという特徴があり、それほど大きな違いはないものの、FR15とFR16の最も違う点はフィナステリドが配合されているかどうかでしょうか。

FR12とFR16のみ、プロペシアに代表される発毛剤の主成分であるフィナステリドが配合されています。頭皮に塗布する外用薬で同成分がどの程度効果的なのかは未知数ながら、これに期待してFR16を使用する人も多いはず。

また、フォリックスFR16はポラリスNR-10の後継とあって引き続きアロエベラ液汁を配合、それ以外には育毛剤の定番成分であるオタネニンジンエキスを配合していることが違いになります。

やはり注目はフィナステリドになりますが、仮にこれが頭皮から浸透し効果を示すと考えると勃起障害や性欲減退といったフィナステリド特有の副作用が出る可能性もありますので、このへんは評価が分かれるところでしょう。

ミノキシジル15%は5%の3倍効くのか?

話をフォリックスFR15に戻し、注目成分をいくつか見ていきたいと思います。まずは絶対に欠かすことのできない15%のミノキシジルから。

日本においてミノキシジル外用薬といえばリアップが有名で、中でも旗艦モデルとなるリアップX5プラスは世界的なスタンダードとなる5%を配合しています。

しかしフォリックスFR15は15%と3倍の濃度…果たして効果も3倍となるのか?

ミノキシジル5%の効果

上図はリアップX5の臨床試験の結果になります。4~6ヶ月使用時点で明確に効果が出はじめ、そこから緩やかに改善の割合が伸びています。

ただ、薄毛がほぼ隠れる「著明改善」だけに目を向けると1年使用後でも10%程度。改善はするものの引き続き薄毛部分が目立つ中等度改善以下が9割と、グラフの印象ほど素晴らしい成績を上げているわけではありません。

で「3倍の15%配合されていれば効果も高くなるのか」というと、これも「それほどでもない」と答えざるを得ないでしょう。

ミノキシジル1%と5%の違い

上のグラフはミノキシジル1%と5%の発毛効果を比較したもの。頭皮1平方センチメートルあたり5%の方が全体的に6本ほど多く生えていることが分かるでしょう。

しかし割合的に見ると1%のミノキシジルは5%のものに比べ3割ほどしか劣っていない。1%に比べ5%はミノキシジルが5倍配合されていてもこの程度の違いしかないのです。

じゃあそこからさらに3倍に増やすとどうなのか?

15%のフォリックスFR15が5%のものに効果で劣ることはまずないでしょう。しかし効果が3倍ということも100%ありえないと見るべき。

そもそも15%を用いてどの程度発毛したかというデータが存在しません。推測になりますが上記1%と5%のデータを見る限り、それが15%になったところで効果上昇の割合は3~5割程度ではないでしょうか。

もちろん効果が高ければ高いほど好ましいのは間違いないものの、3倍の含有量となれば副作用のリスクも相応に上がることを覚悟しておく必要があるでしょう。

フォリックスFR15の注目成分

ミノキシジル以外の注目成分もサラっと見ていきましょう。

アデノシン

日本では資生堂が特許を取得している影響からか同社のアデノバイタルやアデノゲンにしか配合されていないアデノシンがフォリックスFR15には配合されています。

このアデノシンはフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3種の発毛成分以外としては唯一発毛効果が認められています。

アデノシンの発毛効果

2010年版の男性型脱毛症診療ガイドラインではC1の評価だったアデノシン。しかしその後有効なデータが増えたことで2017年版において一定の発毛効果を認めBに評価を上げています。男性の対してのみですが。

発毛成分以外で日本皮膚科学会に効果を認められているアデノシンが入っているというのはおおきな強みといっていいでしょう。

プロキャピル

海外では比較的メジャーな育毛成分らしいプロキャピルですが、日本ではあまり馴染みがないですよね。唯一配合されているのはボストンスカルプエッセンスくらいでしょうか。

プロキャピルを構成する成分のひとつであるオレアノール酸には5αリダクターゼを阻害する効果があるとされます。男性型脱毛症(AGA)の原因は男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼが結びついて生成されるジヒドロテストステロン(DHT)。これを阻害することで薄毛を改善しようというもの。

しかもオレアノール酸は最新の発毛成分デュタステリドと同様に、1型と2型の5αリダクターゼを阻害するとのこと。

オレアノール酸の効果

それによってミノキシジルと同等の育毛効果を得られるようです。

ミノキシジルの3倍とされるキャピキシルや2倍のリデンシルに比べるとインパクトに欠けるものの、メーカーによって試験も行われているため一定の信頼は置けると見ていいでしょう。

アゼライン酸

ニキビの治療薬として知られているアゼライン酸ですが、近年ではフィナステリドと同様にDHTの生成を抑える働きがあるとして育毛分野にも使われるようになっています。

アゼライン酸を20%配合するニキビ治療薬のスキノレンクリームを育毛剤代わりに使用する猛者もいるなど、知る人ぞ知る成分。

フォリックスFR15に配合されているアゼライン酸の濃度は低いでしょうから高い育毛効果までは望めないでしょうが、ミノキシジルの補助としては十分なのかもしれません。


フォリックスFR15にはアゼライン酸やプロキャピルなど日本では馴染みのない成分も多く配合されているものの、これらは海外では育毛効果を高く評価されています。

日本の育毛剤とは成分が大きく異なるため、チャップアップやイクオスなどで効果がなかったという人は一度使ってみてもいいのかもしれません。

フォリックスFR15の副作用と危険性

ミノキシジルを15%配合するなど効果面では期待が膨らむフォリックスFR15。しかしそれだけ高濃度のミノキシジルを配合していると副作用も心配になりますよね。

ミノキシジルは本来高血圧の治療を目的として開発された降圧剤で、当然ながら血圧を下げる作用があります。しかもかなり強力。

その作用をできるだけ小さくしつつ毛を生やす効果を頭皮に集中させるため、発毛剤としては塗布する外用薬として使用されるようになった経緯があります。

その甲斐もあってミノキシジル内服薬でありがちなめまいや動悸といった副作用はほとんど出ないものの、それはあくまでも5%での話。まずはミノキシジル5%のリアップX5プラスの臨床データを見てもらいましょう。

ミノキシジルの副作用

副作用のほとんどは塗布した部分のかゆみや発疹、炎症など降圧剤としてのネガティブな部分は少ないものの、その副作用発現率は約9%。思いのほか高いというのが本音になるでしょうか。

ミノキシジル5%でもこれなら…

ミノキシジル15%の悪影響

ミノキシジルが5%、それ以外に育毛成分はほとんど使われていないリアップX5プラスですらこの数字。となれば同15%のフォリックスFR15の副作用はどうなのでしょうか?

効果面でも触れたように、ミノキシジルが3倍だから副作用も3倍ということはないでしょうが、リスクが高まるのは間違いありません。

一応販売元は「重篤な副作用は確認されていない」としているものの、ミノキシジル15%での臨床試験が行われていない以上、その言葉にはあまり説得力がないと見るべき。

加えて、濃度が低いとはいえ外用医薬品として副作用があるアゼライン酸が配合されていますし、AGAの原因かつ男性ホルモンであるDHTの生成を抑制する成分も入っているため、副作用リスクはリアップX5プラスの比ではないでしょう。

ただ、同じく15%を配合していた旧製品ポラリスNR-09やフォリックスFR15の口コミを見るに、頭皮のかゆみや発疹といった外部的なもの以外の副作用はほとんど確認できないのも事実。

このあたりは効果とリスクを天秤にかけ各々で判断しなければならないところ。

フォリックスFR15の値段

次にフォリックスFR15の価格を見てみます。

日本の男性用育毛剤の価格は安くても7,000円ほど、高いものだと1万円をゆうに超えていますが、フォリックスFR15はというと…

商品名 送料 価格
フォリックスFR15 無料 4,900円

日本の育毛剤と比べると安いですね。発売当初より若干安くなっているのは円高の影響なのか?

リアップX5プラスが7,611円ということを考えると、フォリックスFR15の費用対効果は相当なもの。…まあアメリカ製ミノキシジル5%のカークランドが1本当たり1,700円程度ということを考えるとリアップが高すぎるんですけどね。

あえて日本の育毛剤と比べるなら、育毛サプリメントが付いているチャップアップの9,090円やイクオスの7,538円と比べてどうか?…といったあたりか。

育毛剤単品の効果で比べればフォリックスFR15に勝てる要素はほとんどないものの、育毛サプリメントにどの程度の価値を見出すかで価格の評価は変わってきます。

副作用も勘案したとき、4,900円というのはお得なのか否か。

フォリックスFR15の総評・まとめ

フォリックスFR16ほど過激な内容ではないものの、それでもミノキシジルを15%も配合しているフォリックスFR15。それだけに高い効果が望める反面、副作用に対する懸念も。

ただ、ミノキシジルとはいえ外用薬では重篤な副作用が出る可能性は極めて低いため、危険性はほとんどないと見ていいでしょう。

商品の性格的には、これまで複数の育毛剤を使ってきた、もしくは長年使用した結果効果に限界を感じた人向けということになるでしょうか。

育毛剤に限らず薬など医薬品の基本は今後の治療余地を残すため効果が弱いもの、副作用のリスクがないものから使用するのがセオリー。その観点からまずは育毛剤から使用してみて、それでも効果に満足できない場合はフォリックスFR15へ…という感じでしょうか。

副作用リスクがあることに加え、これを使ってしまうとこれ以上効果がある外用薬はフォリックスFR16しか存在しません。

そのあたりも考慮して使うかどうか判断するようにしてください。

フォリックスFR15の詳細

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