環状ホスファチジン酸の育毛効果は過去のもの

2015年10月、衝撃のニュースが飛び込んできました。

東京都中央区にある「SANSHO(サンショー)」という会社が「環状ホスファチジン酸(cPA)」という脂質の一種にミノキシジルの2.5倍の育毛効果がある事を突き止めたとのこと。

これが本当であれば育毛業界に新たな希望が生まれることになります。しかしこういった成分というのは度々報道されては消えていくことが多いのも事実。

SANSYHOが開発した環状ホスファチジン酸(cPA)には本当に髪の毛を生やす効果があるのか検証してみたいと思います。

環状ホスファチジン酸(cPA)の効果は?

一連の報道によるとヒト血液中の生理活性脂質の一種「環状ホスファチジン酸(cPA)」は高い育毛効果を示し、毛髪の元となる毛乳頭細胞にこのcPAを添加したところ強い育毛効果を確認したとあります。

また毛乳頭細胞の前身である繊維芽細胞にもcPAを添加したところ発毛促進のホルモンの遺伝子発現は特に効果が高い繊維芽細胞増殖因子(FGF)の場合、何も添加しない時の3倍だったというのだ。

薄毛の男性約20人を対象とする試験でcPAの0.5%濃度水溶液を1~6ヶ月間塗布して効果を確認し女性でも効果はあるとされ、一方で毛がまったくないケースや頭皮以外の通常の肌では発毛しないとの事です。

その効果が出る過程の画像がSANSHOから提供されています。

環状ホスファチジン酸(cPA)の効果

これホントですか?…と問いたくなるくらいの改善っぷり。画像が不鮮明ということもあって「なんか盛ってるんじゃないの?」と疑いたくなるくらい。(失礼)

これを見る限り、ミノキシジルの2.5倍の効果というのはあながち間違ってはいない印象を受けますが…

ミノキシジルの2.5倍の効果は本当?

気になるのは何をもってミノキシジルの2.5倍と言っているのかという点。

キャピキシルが「ミノキシジルの3倍の育毛効果」と謳っていたり、リデンシルが「ミノキシジルの2倍の育毛効果」を謳っていたりと何かと比較対象にされるミノキシジル。ここでもディスられれている印象。

ただ、キャピキシルにしろリデンシルにしろ比較しているのは培養細胞を用いての試験で、実際の人間の頭皮を用いたものではありませんでした。

で、環状ホスファチジン酸はというと…記事の中にこんな一文が。

今回は天然型のcPAをヒト毛乳頭細胞に添加し、1~2日後の細胞数で効果を確認した。

この一文から人の毛乳頭細胞を採取もしくは培養し環状ホスファチジン酸を添加したことが分かります。つまりキャピキシルやリデンシルと同じ。

培養細胞ではミノキシジルを遥かに上回る効果が出たキャピキシルやリデンシルも、実際の人間に用いた場合はそれほど劇的な効果が出ていないことを考えると、環状ホスファチジン酸に過剰な期待を抱くのは酷か。

環状ホスファチジン酸(cPA)の実用化、商品化は?

実は今回取り上げた環状ホスファチジン酸(cPA)ですが、これが記事という形で表舞台に立ったのは2015年10月。SANSHOが特許出願したのは2012年とあり、近くこれは成立する見込みのようです。

商品化の予定は2015年11月に国内化粧品メーカーから発売される見通しで、もうすぐ目前に迫っています。

まだどこの化粧品会社から発売されるか、価格はどうなるかなど詳細は分かりませんし、それがリアップなどと同様に「医薬品」として発売されるのか、多くの育毛剤と同様「医薬部外品」として発売されるのかなど興味は尽きません。

ただ、リアップをはじめとした多くの育毛剤の価格を考えれば、新たな成分を含み、しかもそれが「ミノキシジルの2.5倍の効果」を謳うのであれば1本1万円くらいしても不思議はないかもしれません。

とりあえずこのあたりは続報を待ちつしかなさそうです。

環状ホスファチジン酸(cPA)の予想される効果は?

久々の育毛に関する大きなニュースとして取り上げた今回の環状ホスファチジン酸(cPA)ですが、とりあえず私は現状でcPAの効果には若干疑問を持っています。

上で掲載した発毛までの過程の画像などを見れば素直にすごいと感じますが、こういった画像は育毛剤関連ならいくらでも出てきます。

まだ商品として発売していないため本来医薬部外品の育毛剤などが禁じられている発毛効果を謳う行為も論文の中などでは可能。現在なら薬機法に制限されることなく効果を謳えるというのも大きなインパクトを感じる要因かもしれません。

一番気になるのはミノキシジルと比較して「何が2.5倍なのか」という点で、これが「育毛効果」なのか「発毛効果」なのかで期待値がまったく違ってきます。

もし発毛効果がミノキシジルの2.5倍であり、かつこの表現に誇張がないのであれば夢の発毛剤になる可能性を秘めています。

一方育毛効果がミノキシジルの2.5倍なのであれば従来の育毛剤の域を出ませんし、何より育毛効果であればフィンジアBOSTONザスカルプ5.0Cなどに配合されているキャピキシルがすでにミノキシジルの3倍を謳っています。

今回の記事を見る限りミノキシジルの2.5倍の効果があるのは育毛効果と書いてあり、濃度0.5%の水溶液で発毛効果が確認できたとあります。しかしこれらはある程度持ち上げられた記事の可能性もありその効果は未知数と言わざるを得ません。

もう少しで発売される見込みの環状ホスファチジン酸(cPA)を含有した育毛剤。

本当に効果がある育毛剤の存在は限られることから、こういった成分の登場のたびに懐疑的な見方をしてしまう一方期待も捨てきれないというのが本音。私のハゲが手遅れにならないうちに早く詳細を発表、商品化して欲しいですね。

【追記】環状ホスファチジン酸(cPA)の今

2015年に大きく取り上げられた環状ホスファチジン酸の育毛効果。しかし2018年になった現在ずいぶんとトーンダウン…というか、半ば無かったことになっている印象。

一応商品化はされたものの、Depth(デプス)というメーカーから化粧品という形で環状リゾホスファチジン酸Naが配合されたスカルプエッセンスが販売されている。すごくひっそりと。

また、同じく環状リゾホスファチジン酸Naを配合しているシャンプーも存在するが価格は8,000円。高すぎる。

環状ホスファチジン酸の特許を取得し育毛の研究も行っていたSANSHOの公式サイトを見ても、育毛については2015年10月に出た記事を紹介している以外に言及はなく、環状リゾホスファチジン酸Naを用いた肌に使用する化粧品や環状ホスファチジン酸を使用した変形性関節症の治療薬のことしか書いていない。

注目されてからすでに2年以上が経過し、目立った商品はない上に開発メーカーも育毛分野に興味がなさそう。

ああ、これたぶんダメなやつだ。

環状ホスファチジン酸で育毛業界に新しい風が吹くことはなく、チャップアップやイクオス、フィンジアといった従来の育毛剤はまだまだ現役続行となりそうです。

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