発売延期のザガーロはいつ販売されるのか?

ザガーロの発売日は?

日本の厚生労働省に認可を受け医療機関などで処方される発毛成分は、プロペシアの主成分である「フィナステリド」とリアップなどに配合される「ミノキシジル」の2つのみという状態が長らく続いていました。

そんな中、2015年9月28日にイギリスの製薬会社グラクソ・スミスクライン社の「ザガーロ」がAGA治療薬として厚生労働省により正式に承認。

このザガーロはフィナステリドと同じく前立腺肥大症の治療薬として使われる「デュタステリド」を主成分とし、代表的な男性ホルモンであるテストステロンと結びつく事によって薄毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を作り出す「5αリダクターゼ」の阻害効果があります。

フィナステリドと大きく違う点は、1型と2型の2種類ある5αリダクターゼのうち2型の阻害効果しかないフィナステリドに対し、デュタステリドは1型、2型双方に阻害効果を発揮するところ。

これによりフィナステリドの約1.6倍の発毛効果を発揮するといわれています。

そんな薄毛に悩む我々にとって救世主となりうるデュタステリド内服薬ザガーロですが、発売延期が続いており販売の目処が立っていないという現実があります。

なぜザガーロは発売延期になっているのか?

第3の発毛成分デュタステリドを主成分とするザガーロは2015年9月28日に厚生労働省から認可を受け、同11月24日に発売する予定でした。

しかし発売が迫った2015年11月に発売元であるグラクソ・スミスクライン社からザガーロの発売延期が発表される事に。

その発表を一部抜粋すると以下のようになります。

弊社の男性型脱毛症治療薬「ザガーロカプセル0.1mg、0.5mg」の委託製造工場であるキャタレント社ベインハイム工場(フランス)において、フランス当局の指摘を受けたことにより、現在、新たな生産が停止している状況です。

また、本工場で生産された製品につきましては、現時点での最善の措置として、原因究明並びに影響の範囲が明確になるまでの期間、弊社としては全世界的に出荷を停止致しております。

このため日本国内にも「ザガーロカプセル0.1mg、0.5mg」生産において影響があり、新発売のための在庫確保に影響が出ることが明らかとなり発売を延期せざるを得ない状況となりました。

発売時期の見込みにつきましては、わかり次第改めてご案内申し上げます」と締めくくられているものの、発売の目処はまったく立っていないのが現状です。

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グラクソ・スミスクライン社から新たな発表があるも…

2015年12月になってグラクソ・スミスクライン社から新たな発表がありました。

その中で注目すべき文言は以下の部分。

フランス当局(ANSM:フランス国立医薬品・医療用品安全管理機構)は、今年11月12-13日に行ったキャタレント社のべインハイム工場における工場査察の際、一製品のソフトジェルカプセルが別の製品に混入したという逸脱について指摘を行い、当工場のGMPライセンスを一時停止しました。

異なる製品のカプセルが混入した原因については、現在もフランス当局により調査が行われており、同時にフランス警察当局により、刑事上の調査も進行中です。現時点では、これ以上の詳細については入手できておらず、新たな情報が入手でき次第あらためてご案内させていただきます。

(中略)

弊社としましては今回の事態を深刻に受け止め、一刻も早い発売に向け鋭意努力しておりますが、現段階では、ANSMによるキャタレント社ベインハイム工場(フランス)の一時停止解除が認められない限りは、同工場による製造開始のめどは立っておらず、原因究明並びに対策がとられ安定供給の体制が整うまでの期間、発売は困難な状況でございます。

今後の新発売時期の見込みにつきましては、わかり次第改めてご案内申し上げます。

この文面からは、製造を委託しているキャタレント社にフランス当局の査察が入った際、ソフトジェルカプセルが他の製品に混入していたため、製造や出荷の一時停止を食らったと読み取れます。

AGA治療薬のザガーロのみならず、同じくデュタステリドを用いた前立腺肥大症治療薬「アボルブ(アボダート)」の出荷も停止しているとのこと。もうしばらくは出荷できない状況が続くのかもしれません。

ザガーロ発売延期に関する2016年2月の追加情報

当面は絶望的かと思われたザガーロの発売ですが、2016年2月に入りグラクソ・スミスクライン社からさらなる追加情報が発表されました。

新たな情報は以下の通り。

「ザガーロカプセル0.1mg、0.5mg」につきましては一刻も早い発売に向け鋭意努力しておりますが、現段階では、ANSMによるキャタレント社ベインハイム工場(フランス)のGMPライセンスの一時停止解除が認められない限りは、同工場による製造開始のめどは立っておらず、原因究明並びに対策がとられ安定供給の体制が整うまでの期間、発売は困難な状況でございます。今後の新発売時期の見込みにつきましては、わかり次第改めてご案内申し上げます。

一方で、「アボルブカプセル0.5mg」は「前立腺肥大症」を適応症として国内で承認されている唯一の5α還元酵素阻害薬であり、日本においては代替薬がない事態を踏まえ、フランス当局と協議の結果、平成27年12月17日に国内で出荷保留中の製品についての出荷に関する理解を得ることができ、この度、技術的評価ならびにリスク評価を実施し、さらに弊社今市工場における品質試験においても問題ないとの判断から、保留在庫の出荷を決定いたしました。

この中では前立腺肥大症の治療薬「アボルブ」に関しては在庫がある分は出荷できるようになったものの、ザガーロはキャタレント社の工場のライセンス一時停止状態が続いているため当面発売は困難とあります。

これを書いている現在はザガーロの製造や発売に関しては前進が見られず、まだまだ時間がかかりそうといううのが率直な感想です。

ただ、AGAクリニックの中にはザガーロ承認前から発毛剤としてアボルブを処方している場合もありますので、そういった病院においてはアボルブの処方が再開されると見ていいでしょう。

薄毛待ったなしの人はアボルブを処方してくれるAGAクリニックを受診し、ザガーロが発売されたら切り替えるという方法もありか。

デュタステリド内服薬は個人輸入で買える

日本国内で正式に承認されたザガーロに関しては上記のように発売の目処が立っていない状況が続いておりますが、個人輸入においてはアボルブ(アボダート)もアボルブジェネリックも流通しております。

ザガーロが発売されたとしても医療機関で処方されるプロペシアの1ヶ月分6,000~7,000円を下回る事は考えづらく、おそらくザガーロは8,000~10,000円程度になると思われます。

一方、個人輸入で購入できるアボルブジェネリックは最も安いデュプロストが2016年2月現在100錠で約5,500円。1ヶ月分1,500~1,600円くらいに収まるとあって人気を集めています。

このデュプロストはフィンペシアと同じシプラ社製という事もあり信頼性に問題はなく、プロペシアジェネリックを使っていた方も抵抗なく乗り換えができます。

日本国内では発売の目処が立っていないザガーロですが、今後プロペシアに代わりAGA治療薬の主役に躍り出る可能性があり無視はできない。何かまた新しい発表があれば追記していきたいと思います。

ザガーロが2016年6月13日に発売されました

2015年9月に厚生労働省から正式に承認され本来11月に発売されるはずだったザガーロはその後製造工場での問題などにより発売延期が続いていましたが、2016年6月13日から日本の医療機関で処方されるようになりました

気になる価格は30錠で9,000円~10,000円ほど。28錠6,000~7,000円のプロペシアより高い値段設定となっています。

個人輸入を用いればザガーロと同じグラクソ・スミスクライン社が製造する正規品アボダートが3,000円強で買えるため、個人的にはこちらで十分のような気も。

ジェネリックでもいいというのであれば、さらに安いデュタスやデュプロスト、ベルトリドなどがあります。具体的な価格を見てみると…

商品名 内容量 価格 1錠の単価
ザガーロ 30錠 9,000円 300.0円
アボダート 30錠 3,402円 113.4円
デュプロスト 100錠 5,424円 54.2円
ベルトリド 100錠 4,938円 49.4円
デュタス 300錠 13,175円 43.9円
(2018年7月現在)  

こう見ると1錠あたりの単価は300錠入りのデュタスが最も安くなりますが、100錠入りのベルトリド3箱同時に購入すると価格は約11,000円とさらに安くなります。

ベルトリドの製薬会社はインドのインタス社。フィンペシアやデュプロストを製造・販売するインドのシプラ社同様、世界中にジェネリック医薬品を流通させる大手製薬メーカーなので安全性や信頼性は高い。

値段を重視するならベルトリドを、信頼性を重視しつつ費用を抑えたいのであれば、ザガーロと同じグラクソ・スミスクライン社が製造する正規品のアボダートがおすすめ。

これらを上手に利用して経済的負担を減らし、浮いた分でミノキシジル外用薬や育毛剤を購入、併用した方が薄毛改善にとってベストなのは言うまでもありません。

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